この世の外へ/阪本順治

この世の外へ クラブ進駐軍 [DVD]日本が敗戦した直後、アメリカの進駐軍のジャズクラブで、アメリカ人相手にジャズを演奏するっていう、なんていうか屈辱的って感じの日本人バンドの話。
戦場のメリークリスマス」もそうだけど、民族も文化も違う人間たちなのに、戦争という巨大な悲劇のせいで、逆に個人間には共通感覚から友情が生まれたりするみたい。この映画では、それが音楽を通してなのだけど、戦争によって縁を持った相手は戦争がなければ良き音楽仲間になれたのにと思うと悲しい。音楽が話の核になってる感じの感動作は私のツボで、ラストの演奏シーンはウルウルだった。ダニーボーイって名曲。ほんと武器より楽器ですよ。
そういえば、劇場で観た時に、アルトサックスからソプラノサックスの音が出てきたよねって友達が言ってたから、ビデオで観る時によく確認したら、ほんとにそういう場面あった。楽器の演奏が吹き替えなのはしょうがないけど、そういうのすぐ分かる人たちは興ざめしちゃうかもななんて思った。