ヒミズ/古谷実

ヒミズ 1 (ヤンマガKC)久しぶりに漫画の紹介書きます。実は漫画はあんまり読まないんです。でも漫画家さんは凄いと思ってます。
この作品は読んで、最初に重松清の「疾走」を思い出した。常に考えられる最悪の事態が選ばれてく感じ。「疾走」は、二人称の神の視点で書かれてるし、「ヒミズ」は、化け物が覗いてるし、両作品とも運命に翻弄される少年が主人公だし、孤独な少女がヒロインに出てくるし、出てくる人はみんな悪いというより弱い。
この作品は、去年Oi-SCALEの演劇でも観たんだけど、やっぱり漫画の気持ち悪い感じは、古谷実の絵でこその雰囲気だと思った。ブサイクさとかがリアル。だからか、凄くシリアスで凄く嫌な話なんだけど、滑稽さみたいなのが一番胸に残った。嫌な気持ちになる漫画だけど、どんな展開になるのか楽しんでる、残酷な自分を知ることができた作品でした。