マイン'05/strangeGARDEN

友達に誘われて行ってきました。この劇団は初見。2000円と安価なのに、凄く見応えがあって、お得感のある演劇だった。私的に一番良い印象を持った部分は、こういうタイプのお芝居って、笑いの部分までカチっと決まりすぎて、客の反応気にせずに演じるイメージがあるんだけど、この劇団は、その場その場の反応から、しっかり間を捉えながら演技をしてるように見えて、緊張が伝わってしまう感じもなく、リラックス楽しめた。役者さんは皆さん演技が上手くて、その自由な感じは本当に期待できると思いました。
ただ、微妙に惜しい気がしてならなかった。ネットで集まった五人の男女の集団自殺の話で、シリアスなテーマを可笑しく演じるって感覚は、もっと粋な雰囲気があれば、物凄い痛快感のある劇になる気がしたし、論点を絞れば、観終わって討論したくなるくらい思考を刺激する作品になった気がする。何だか中途半端な印象。
個人的には、ネットの集団自殺と臓器提供を絡ませたのは、よく分かんない。今、流行ってるネットの自殺って、みんな臓器提供の話とかもしてるのでしょうか。「必要とされたい」が「臓器提供したい」となって自殺というのでは、広く根をはっている肝心な部分が端折られてて、自殺の理由として理屈上のキレイゴトみたいな感じで、何の共感も出来なかった。如月小春の脚本「DOLL」も集団自殺の話だけど、ドロドロしてて、なんとなく共感できた。あれくらい、普通に自殺とか考えたことないような子でも、感情移入できる感じだったら良かったのに、って思った。
でも、こんなに長い感想を書きたくなるくらい、これからが期待できる劇団さんでした。