月の砂漠/青山真治

夢中になって観たのだけど、観終わって考えると難しい。ラストとか、簡単に展開しすぎて、逆に拍子抜けした感じで、考えさせられる感じだった。ハッピーエンドなんだけど、何かハッピーじゃないものを秘めてる感じでした。
時代によって変わるものって、後から見たら幻想ってことなのかなぁ。村上春樹の小説読んだ時の読後感みたいの感じた。きれいな月に行ってみたら砂漠だったって経験は、まだ私にはよく分からない。この映画とは全然違うけど、映画とか本とか、背伸びして鑑賞するのだけど、その良さを語れるようになった瞬間に、自分なんかが気安く語ってるなんて、実は陳腐なんじゃないかなと思うことはある。「どこが好き?」と聞かれたら言葉には出来ないけど、言葉にしたくて必死な時の方がハマってる気がする。自分の場合は。
失われ損なったものを振り返ることがあったら、この映画の良さがちゃんと分かるかもしれない。