十九歳の地図/中上健次

十九歳の地図・蛇淫 他―中上健次選集〈11〉 (小学館文庫)初期の短編集。表題作は、新聞配達の男が脅迫魔になる話。中上健次の書く青年の悶々とした感じは迫力ある。実際にあった事件を元に書いたらしく、犯人の心情とか中上健次の想像力の凄さを感じた。お兄さんが自殺した話は、自分の話を織り交ぜてるのかな。どれも読み応えのある短編集だった。