八月の狂詩曲/黒澤明

八月の狂詩曲(ラプソディー) [DVD]8月15日ということで、この映画を思い出した。あんまり評判が良くなかった気がするけど、私は感動しました。ラストシーンとか、幸せそうな童謡が流れて、見事に吊り合わない痛々しい映像が迫力ありすぎで、その違和感に吐きそうになりました。あのシーンは怖い。音が狂ったピアノも怖い。戦争が終わっても、せっかく生き残っても、生きてる間ずっと心や身体の傷を癒せずに苦しんでる人がいて、戦争は吐きそうとかじゃ済まないくらい怖いものなんだと思った。この映画は、戦争映画じゃなくて反戦映画なんだろうな。私は、戦争をリアルに想像できない世代で、世の中を楽観視してる甘い子だけど、この映画のトラウマの感じはリアルに感じられた。もちろん理解できるとかじゃなくて、自分の想像できないほどの深い傷が存在してるということを思い知らされた。吐きそうになったけど、観て良かった。