“男たちと共に”演技するレオ/アルノー・デプレシャン

この上映は、当日券が少ないと聞いて、早めに行ったから入れた。入れなかった人もいるらしいなんて聞くと、私みたいな日仏学院の会員でもなく、デプレシャン作品を全部観た訳でもない人間が、そんな貴重な場にいるのが申し訳ない気がしたりして。しかも、言葉はフランス語で字幕が英語って全然わかんないしって感じで、不安なまま観た。
でも、チラシに書いてたあらすじを読んでたからか、意外に普通の映画を楽しむ時とあまり変わらずに夢中で観られた。それだけ映画が面白いってことなんだろうな。細かい部分は分からなくても飽きないのは、凝ってるって言うのとも違うのかもしれないけど、でも何か、演出がいちいち凄いから、全ての場面を見逃したくないって思える感じで引き込まれた。「恋の門」で「シャッターチャンスしかないよー」なんて台詞があったけど、そんな感じでした。
銃を向けるシーン、母と子のシーン、船のシーン、ラストのアレ。立ち稽古みたいなドキュメンタリーっぽい場面が挟まれてたのも印象的。
面白かったとは言っても、上映後のトークショーで初めて分かった部分も多くて、日本で公開しないのが残念に思いました。日本語の字幕でちゃんと観たかったな。
トークショーも凄く面白かった。自分も頭が良くなった気になる。超面白いから、もっと続けば良いのにってずっと思いながら見てたけど、わりとすぐ終わっちゃった(本当はもっとやる予定だったとか)。
聞いた話は、ナレーションの視点の話。ジャンプカットの意味。ドキュメンタリーの話。シミの話。。。書いてみると、なんか短かったのに、意外に覚えてない自分が嫌。って言うか、私の頭では理解がギリギリだったっぽい。聞いてる分には分かった気になるのだけど、自分では話せないみたいな。
デプレシャン監督は、ルックスも格好良いし、オシャレな教養を感じさせられてときめきました。